絆の森

　
後半の斜面になると、暑さと疲れから参加者の顔つきも変わって来ます。少し口が開いて苦しそうな表情も見えました。
「思うように前へ進むことができず、とり残されるのではないかと不安でした。」


やっと頂上付近まで来ました、力をふりしぼってラストスパートです。

「ひたすら草を刈りました。初めはスパスパ切れて楽しかったのですが、半分を過ぎるとだんだん草が憎たらしくなってきました・・・」
そうなんです、この作業量。これが絆の森の醍醐味です。


　

「ただひたすら上を目指して刈っていった。後半、かなりバテました。バテバテであまり会話する余裕がなかったのかも。」と参加者。今年は下草の量が昨年よりずっと多く、大変な作業でしたがなんとか時間内に作業を終えることができました。

　
植樹の時、頂上付近にはたくさんの記念プレートをつけて苗を植えました。その時、どのあたりに植えたか後で位置関係が分かるよう、携帯で写真を撮っておいた方がいました。今回果たして見つかるのか、自分が植えた杉苗を探しています。写真から位置関係を確認し、「おそらく、これだと思う」と参加者。見事にその周辺から数名分の記念プレートが見つかりました。


3年前に植樹した時に、苗につけた記念プレートです。土に落ちても自然に還るよう、木製の板に麻ひもという素材だったので、三英クラフトさんにも「さすがにもう3年経つし、雪で流されることもあるから見つからないだろうな」と言われていたのですが
杉苗も無事に、立派に育っています。「しかし、よく残ってたなぁー」とコンソーシアム関係者の皆さんも驚いていました。

　
作業が終わり、頂上で皆がしばらく休んでいると、かづきさんが即興で演奏してくれることに。皆さん頑張ってくれたご褒美に、予定になかった「オカリナ ミニライブ in 朴山（ほおやま）絆の森」開催。絆の森スタート時から描いていた夢が叶いました。

切り株のステージに立ち、息をを整えると曲選びに迷うこともなくさっそく演奏して下さるかづきさん。爽やかな風に乗って、森の中をオカリナの音色が流れていきます。

かづきさんの後ろには私達が誇るタカラモノの金山杉林が、舞台のセットのようにそびえ立っています。オカリナに反応してか、林の奥からたまに鳥のコーラスが入ってくれます。

　

皆さん、思い思いのスタイルで聞いてます。三英クラフトさんは、切り株に腰かけて鑑賞。普段もこうして休憩されることがあるのでしょうか、今日は特別、生演奏付きです。下草がなくなって遠くまで見えるようになり、まるで杉苗と隣同士で並んでいるように見えます。大きな切り株に二人掛けした女子達は、この後の昼ごはんの相談をしているかもしれません。


いつもと違い、森のコンサート付きの下刈り作業、心豊かに特別な一日で良い思い出になりました。快晴で涼しかった最高の作業日和に恵まれ、むたっと仕事を終えました。

（参加者アンケートより）
---ズバリ！今回、かねやま絆の森に参加して、あなたにとって何かタカラモノは見つかりましたか？---
・草刈り、大事です。
・森ってやっぱりイイな。その良さを守るためには人間の手が必要でもある。
・自然の中での生演奏に感動しました！
・笑顔、汗、疲労感 、木札、植生の多様性、杉の成長、オカリナ＆ギター、金山の食
・参加してくれる人
・筋肉痛！
・絆の森の前にある廃校舎　みんなと合流する前に中を見学しました。昔の教材や機材が残っていてノスタルジックな空間が素敵でした。かづきさんからの提案で『音楽室でみんなで音楽教室ができたらいいな』と。

お腹ペコペコ！これから金山町内で、初めての食べ歩き＆街並み散策に挑戦です！（その３へ）