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絆の森

かねやま絆の森 第9回「枝打ち・つる切り」活動(その1)

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秋深まる森の中。霧が徐々に晴れ、日が射してくると皆さんフル稼働、森に活気が出てきました。
かねやま絆の森で黙々と作業をする参加企業の山形丸魚さん、息が白く光ってます。

2012年10月27日(土)第9回の現地活動を行いました。
現場に着く直前まで、あたり一面に濃い霧が出ていましたが、現場に着くとしだいに晴れました。
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見慣れた炭焼き小屋では、今朝も早くから炭焼きが始まった様子です。
「今日は自分も写真撮ろうと思って、カメラを持ってきたから!」と山形丸魚さん。

「いつもより肌寒く心配だった」という参加者。今回は少し厚着してくるよう案内しました。
田んぼのあぜ道に、たくさん霜柱が光っているのを発見しました。気温はかなり低くなったようです。

森林所有者代表、三英クラフトの岸三郎兵衞社長からご挨拶です。P1040417-s.jpg
今年、三英クラフトさんはFSC認証の更新をしない決断をされました。ここ数年で第3者機関に日頃の業務をチェックしてもらい、認証を受けることで、自分たちが先代から受け継いできた森づくりは間違っていなかったことが分かった事と、仕事を整理(文書化)し、形に残すという当初の目的を達成されたのでした。また、ヨーロッパの地理・風土を基調としたFSC規格だけでは、地元の森を最良の形で維持していくことはできない(足りない)ことも実感されたそうです。

P1040421.jpgそこで規格の範囲だけにとらわれない、独自の新しいチャレンジを取り入れてステップアップさせたい時期に来たということです。今後は規格に適合した適切な森林管理を継続しつつ、日本の、山形の、金山町の地理・風土に合った最良の森づくりを、「経験」と「伝承」を大事にしながら次世代へ繋いでいきたいとのこでした。
この決断は山形ゼロックスとしても、十分に理解でき、心から共感できるものでありました。ISOしかり、活動の本質はこの部分にあってこその認証だと思います。私たちはこのステップアップを支持し、三英さんの意図を広く伝え、応援していくことを約束ました。

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今回の作業は、植栽木の生長を妨げる周辺のツル植物や、余分な枝を私達が手入れすることで健康で優良な木材を育てる、重要な「森の保育」作業になります。レクチャーでは、代表で新人さんが指示に沿って枝打ちをしてみせました。とても上手!とほめられて模擬演習終了。ノリが良くて呑み込みが早いところは山ゼロの先輩譲りです。酒田営業所にいる1年先輩と久しぶりに再会し、二人の新人さんがとても嬉しそうでした。

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今年、新しく着任された総務部長が絆の森に参加して下さいました。前任の部長より、この絆の森活動に対する深い理解を引き継ぎしていただいたおかげもあり、現在も良い活動を継続しております。
一本一本、丁寧に枝を落としていく姿に人柄が感じられます。




P1040459m.jpg今日作業する杉の樹齢と同年代だと知った参加者。記念に写真撮って~と嬉しそうです。
「私と同年代の杉を手入れしました。私は随分年月を重ねたと思っていたけど、木にしてみれば、成長過程でまだまだこれからなんですね!! 私も、これからです。」
同級生の杉からパワーをもらったようです。

  
  
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参加者が丁寧に一本ずつ枝を落としていくと、陽の光が森の中へどんどん射していきます。しだいに森の中が明るくなっていきました。

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「朝の冷え込みが厳しく、作業前はちょっと心配もありましたが、作業を始めてみると枯れ枝やツルを夢中で切っていて、いつのまにか身体も暖まっていました」と参加者。
カメラを持ってきた山形丸魚さんも、「ダメだ~、作業に入っちゃうと夢中になって写真撮るの忘れてしまう!」

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昨年も同じ森に入ったのですが、昨年は作業に夢中で気が付かなかったのか、足元の小さな植物まで関心が及びませんでした。今回は、朝日のスポットライトを
浴びて、森全体に植物のエネルギーを感じます。

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これまでキノコ植菌の回や、枝打ちの回では、三英クラフトさんや森づくり関係者の方から森の循環や生物多様
性の話を何度もお聞きました。森の中に不要なものなどなく、こうした小さな動植物一つ一つが、この森の生態系を循環させて維持している役割があることを、私たちは学んでいます。(その2へ

更新日: 2012年12月13日